そばの散歩道

お店紹介

各地の名店

福島県福島市『大町おかめや』

 かつて福島市大町に店を構えていた『おか免や』は1925(大正14 )年創業の老舗で、現在は移転し、福島市内の別の場所で『おかめや本店』として営業している。このそば店の4代目が佐藤和敬さんだ。佐藤さんは、高校卒業後に東京の和食店で5年、その後2軒のそば店で修業後、地元に帰り、実家と飲食店に勤務。2017(平成29)年に『大町おかめや』を開店した。「店を出すなら、もともとの店があった大町に出したかったのです。両親は好きなことをやって良いと言ってくれましたが、祖母からはそば店の跡取りだと言われて育ちました。いずれはそば店を出したいと思い、修行して今の店を開店しました」と、佐藤さんは話す。
 食事中心のそば店が多い当地にあって、佐藤さんは東京のそば店のように、お酒を愉しんで、最後にそばを召し上っていただくスタイルを定着させようと、酒肴や種類も豊富に取り揃え、店もオープンキッチンのモダンなレストランのようなしつらえにした。

『大町おかめや』の店舗内外観。元雑貨店を改装し、一から作り上げた内装が目を引く。
 そばは群馬県産・埼玉県産のそば粉を使用。かつては県内産の「信州大そば」を使用していたが、農家が廃業し入手できなくなったため、全国のそば粉を吟味した。外一の手打ちで打つそばはのど越しが良く、すっきりしたつゆとの相性も良い。そばの品書きは定番のものが中心で、季節毎の食材を使用した季節限定商品が並ぶ。冬は秋田県産「三関のセリ」と牡蠣を使う「牡蠣セリ蕎麦」、夏は「すだち蕎麦」などを提供している。昼は「ミニ天丼+せいろ」をランチ限定で提供、『大町おかめや』の味を知るにはもってこいのメニューだ。 酒肴は仕入れにより変わるが、その時々の新鮮な刺身や、会津坂下町から仕入れる「馬刺し」、川俣町のブランド鶏である「川俣シャモ」を使用した一品など、福島県内の豊かな食材を、地酒とともに味わうことができる。地元のお客様のみならず、県外から来店されるお客様にもうれしい。
 『おかめや本店』は残念ながら閉店の予定だという。名実ともに、4代目が経営する『大町おかめや』が、創業の地で新たな歴史を刻んでゆくことになる。時代に合わせ、形を変えながら老舗は守られている。
東京の老舗直伝の「蕎麦屋の玉子焼き」はまさにそば店ならではの味。群馬県産・埼玉県産のそば粉を使うせいろは色味も良い。冬の季節商品「牡蠣セリ蕎麦」は秋田県産のセリの食感と、牡蠣の旨みがそばと合う。
<店舗ホームページ>https://okameya-oomachi.jp

大町おかめや

福島県福島市大町9-16

024-503-9435