そば屋で酒を飲む
最後に
昼時の込み合う時間をはずして、夕方、日が暮れかかるころ、ふらりとそば屋に酒を飲みにいってみてはどうだろう。ひとり席について酒を飲んでいると、そこには外の喧騒とは別のゆったりとした時間があることに気がつく。騒ぐ客はなく、気取りのないつまみでひたすら酒の美味さに没入する。終電を気にかけることもなく、そして最後は蒸篭でしめ、ほろ良い気分で家路をたどる…。飲んだ酒の量以上の快楽をあなたにも発見してもらいたい。
(文・渡辺恒雄)
参考文献
社団法人日本麺類行団体連合会発行『めん』1998年4月号
勁文社発行『日本そば 味と粋にこだわる雑学』全日本そば学会/編 他