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ラーメンは中華料理の一種です― 9月16日から東京ビッグサイトで開催する「'09麺産業展」は、従来のそば・うどんに加え、ラーメン・中華料理を扱う仲間が一堂に会する初の試みです。そこで今号は、伊藤会長に中華料理業界についておうかがいしたいと思います。組合ができたのは昭和24年でしたね。 伊藤 はい。我々は、戦後食糧事情による粉食券時代から始まって各地に同業の集まりができ、まずは東京で組合ができました。これが昭和24年です。その後、先人たちの働きかけにより、昭和41年、生活衛生法(旧環境衛生法)に基づいて、中華料理組合の全国組織が結成されました。 ― 現在、組合員数は? 伊藤 北は北海道から南は四国・高知まで全国21組合あって、6000くらい。残念ながら、組合員数は年々減っています。
― そば・うどん業界も同じです。後継者がなく店をたたむ人も多く、脱サラで始める人は、まず組合に入りません。 伊藤 全くそうです。今、テレビをつければラーメン特集ばかりですけど、マスコミ報道の過剰等で一部、風俗化している。昔から地道にやっている店は置いてけぼりをくっている感じです。若い人たちは群れるのを嫌いますし、組合にはメリットがないと言う。一つはっきりしているのは、「自分たちはラーメン業であって、我々が冠としている“中華料理業”ではない」。そういう認識ですね。 ― ところで、中国料理と中華料理はどう違うのでしょう。 伊藤 一般に、中国料理は中国本来の料理をさし、中華料理は日本人向けに味付けや調理法が工夫・創作された料理を言います。ただ、その業態がたくさんあります。ホテルなど高級料理を宴席で供する中国料理専門店、昔からある町場の中華屋や中華飯店、それから今のラーメン専門店などです。 天津麺や広東麺は日本で命名された料理― ラーメンはそもそも、支那そばと言ってましたよね。 伊藤 そうです。ラーメンは横浜開港と同時に中国人によってもたらされたもので、そこから中華料理店が始まったと言われています。当時は支那そばと呼んでいましたが、その後、中華そばになり、ラーメンと呼ぶようになったのは戦後からです。
― 僕はタンメンが大好きなのですが、これはいつごろからあるのでしょう。 伊藤 戦後ですね。栄養が偏っている時代でしたから、野菜をたっぷりとれるメニューとして考案されたものです。動物性のラードで肉と野菜をしっかり炒め、そこへスープを入れてそばの上にかける。今は時代の流れで動物性油脂を控える傾向にありますが、これでは中華料理ならではのコクが出ない。植物性にはうま味成分は少ないですから。炒飯も同じで、「昔食べた炒飯の方がいい」というファンは、結構多いんです。私どもも、まかないでは、ラードを使います。お客さんには出しませんけど(笑)。 ― ラーメンのメンマは昔から入っていたのですか。 伊藤 あれは台湾産が主流です。南方系のラーメンで広東麺というものがあります。天津麺は、広東や北京で人気の芙蓉蟹がのったそばです。いずれも中国にそういう名の麺料理はありません。 ― 純日本産ということ? 伊藤 中国から来た料理が日本で進化し、新しい料理に生まれ変わる。それが今の中華料理だろうと思います。その点、おそば屋さんは、日本のそば文化を立派につくりあげていますよね。 ― ただ、中華めんはバリエーションが多いですよね。そばはどうしても醤油から脱却できない。もっと違う食べ方を考えなければと思うのですが。 伊藤 かつおだしに醤油。日本の食文化の基本ですから、いいと思いますよ、このままで。 ― 中華料理店にも麺類はありますよね。 伊藤 ありますが、麺の上に料理がのっているメニューがメインです。広東麺、天津麺、担々麺とか。ところがそれが、今の若い人はにどうもしっくりこない。ラーメンは専門店で食べるものと選別しているようです。 ― 最近のラーメンは、スープにいろんなものが入りすぎている気がします。 伊藤 そう、コテコテです。東京ラーメンは昭和の初め、浅草あたりが発祥ですが、江戸前のアサリのむき身を木綿の袋に入れてスープをとっていましたね。 ― アサリが隠し味に?知らなかったですね。 伊藤 ですから、澄んだスープで、本当に上品な味でした。 銘柄豚を使った特別料理も味わえる― 最後に、麺産業展に向けて、抱負などをお聞かせください。 伊藤 同じ「麺業」を糧にする仲間同士、蕎麦商、中華商と違いはありますが、業界の弱小化、組合員数の減少など、抱える問題は同じです。まずは今回の産業展を機に、アウト(非組合員)をどのくらい呼び込めるか。我々組合の存在を知ってもらい、仲間同士協力し合うことのメリットを伝えられればと思っています。
― 見所は? 伊藤 今話題の「銘柄豚」の一つ、茨城のローズポークを使った料理を食事処で召し上がっていただく予定です。そばやうどんと中華料理で何か面白いことができるといいのですが−これは、次の機会になるでしょうか。 (09年5月15日 全国中華料理生活衛生同業組合連合会にて収録 撮影: STUDIO MAX 高橋昌嗣 |
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