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第21回 小清水裕子さん(美容・料理研究家)

食材としてのそばを見直してほしい。

第21回
小清水裕子さん
(美容・料理研究家)

小清水裕子(こしみず ひろこ)
1981(昭和56)年津田塾大学卒業後、アメリカ系のアパレルメーカーを経て大手化粧品メーカー勤務。化粧品と美容、健康食品のマーケティングと製品企画を担当し、従来の化粧品のあり方や効果に疑問を持つ。「外見を美しくする美容」より「健康に基づいた内面からの魅力を生むことが真の美容」を持論に、「美容・ダイエット・料理」の教室を主宰。その後、(有)エルクレアを設立。スパ、エステサロンの開業指導、運営企画、スタッフの施術・接客技術指導を手掛ける。日本雑穀協会認定の雑穀エキスパート。主な著書に『今の自分よりもっとキレイになる』『らくらくやせる 雑穀・玄米ダイエット』『らくらくやせる そばダイエット』(いずれも日東書院・刊)。

不規則な
生活体験から

― アパレルメーカーにお勤めだったとか。

小清水 ファッション衣料品のマーケティング企画を担当しました。夫の転勤、子育てなどで退職し、その後、化粧品会社に勤めました。女性をキレイにする仕事がしたかった。でも、いい化粧品を使ってもストレスと不規則な生活で肌はボロボロ。これは中から直さなければだめと思いました。

― 体の内部から変えなければ、真の美容にはならないと?

小清水 外から化粧品を塗っても、それが浸透して肌細胞と同化するわけではありません。体の中から細胞レベルで元気にすれば、内蔵と皮膚はつながっていますから、美容にいいのではと。

― それで食べ物の研究をされたわけですね。

小清水 真の美しさは、体の内面からにじみ出るものだという「内面美容理論」を確立し、自分で会社を設立しました。そして食生活を中心とした美容法の開発、エステの指導やコンサルタントなどを手掛けるようになったのです。美容教室などでトータル美容のレッスンもしています。

― そばに着目されたのはどんな理由からですか。

小清水 ボディーのスリミング(痩身法)を受けているお客様1000人ほどから生活に関するデータを取る機会がありました。そこで判明したのが、若い女性たちの食生活の乱れ。ちゃんと食事をしている人があまりにも少ないということでした。朝食はコンビニのサンドイッチやパン、昼はパスタ、夕食は仕事で多忙なせいか菓子などで済ませる。食生活を軽視する傾向があります。その結果だと思いますが、20代女性のほとんどが冷え性なんです。痩せる以前に食生活そのものの改善が必要だと思いました。

そばや雑穀は
日本人に合った食材

第21回 小清水裕子さん(美容・料理研究家)

― 昔から冷え性は女性につきものだと聞いていましたが。

小清水 世代の違いもありますが、今の女性は、社会進出によるストレスや、食生活を中心とした暮らし方の乱れによって自律神経のバランスが崩れ、夏でもソックスなしでは過ごせないような冷え性を引き起こしているのだと思います。体全体の問題は、外面からのエステや化粧品だけでは根本的に解決しません。

― 生活スタイルそのものを変えるために食に注目したと?

小清水 近年、雑穀が体にいいと再評価されています。私も昔から好きでしたので、雑穀料理の研究をしながらお客様向けの小冊子の中で紹介し、美容相談でもすすめ始めたのです。新しい美容法に興味を持たれる方も多く、体調が良くなった、お通じが良くなったという報告を受け、本格的に雑穀に取り組んだわけです。

― 私も玄米のおにぎりと納豆、トマト、おひたし、味噌汁の朝食でダイエットに成功しました。

小清水 理想的な食事ですね。ダイエットは、時間をかけて徐々に体重を落とすことが大切です。おそばを含めて、雑穀は日本人の食生活に合っていると思います。

― そばだけではあまり痩せないような気がするのですが。

小清水 量と食べ方の問題だと思います。以前書いた雑穀の本は好評でしたが、みなさん、忙しいのかあまり料理をしない(笑)。そばならめんをゆでれば、あとは具を載せるだけと簡単です。しかも、雑穀の中でもそばは、特に栄養バランスが良く、食物繊維やたんぱく質も豊富。そこで、今度はそばダイエットの本を書いたのです。

― 女性にとって、そば屋はどんなイメージですか。

小清水 女性には、おそば屋さんは「食べたらすぐ席を立つ」風の入りにくい雰囲気があるようです。男性は食べてサッと出ますが、女性はゆっくり食べてコーヒーを飲んで、甘いものもほしいし……。

ダイエットは
気軽に、気長に

― ご自身の食生活はどのようなものですか。

小清水 朝は雑穀ご飯に納豆、具だくさんの味噌汁。時にはご飯と味噌汁だけ。昼は外食でいろいろなものを食べ、夜は基本的に和食です。おそばもよく食べます。例えばスープにおそばを入れたり、一日一回は食べますね。そばはでんぷん質が少く、米と違い粉食なので、消化がいいんです。特に夜がおすすめです。たんぱく質も良質で、肉や魚などをあまり食べなくて済む。腸を休ませるためにも夕食にぴったりです。

― ところで、お酒はダイエットと関係がありますか。

小清水 あまりないですね。それよりつまみを摂りすぎたり、飲んだ後ラーメンを食べたりする方が太るんです。そこを我慢して、おそばくらいにしておけばいいのです。

― 雑穀・玄米、そばダイエットの秘訣を教えてください。

小清水 ゆっくりと無理をせず、気長に続けること。主食をおそばや雑穀・玄米にし、砂糖や油脂を摂りすぎないという「太らない食生活」をすれば痩せます。厳しいカロリー制限や食べたいものを我慢する方法は、ストレスのもと、長続きしないものです。食べ過ぎたら翌日は控え、運動をして帳尻合わせをするくらいがいいでしょう。現代のような欧米型の食生活は戦後に始まったもので、昭和30年代の中頃でも、統計上では油脂や肉の摂取は今の三分の一ぐらい。日本人の体質に合ったそばや雑穀中心の食生活を続ければ、徐々に体も慣れて太らない体質に改善できると思います。


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(‘07年10月15日、「酒めん肴」編集室にてインタビュー)
撮影/STUDIO MAX 高橋昌嗣




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