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二十三本

麺類は、その太さで味わいがかなり変わってくるものである。同じそば粉で打ったそばでも、細打ちと太打ちとでは、明らかに味わいが違う。そばそのものの食感はもちろんだが、そばに付くつゆの量も微妙に違ってくる。うどん、ラーメン、パスタでも理屈は同じである。

したがって、麺類をおいしく食べるには、ほどよい太さが求められることになるわけだが、江戸そばの場合は「切りべら二十三本」という「常法」が伝えられている。

手打ちそばは、麺棒で薄く延ばした生地を重ねてたたみ、片端から包丁で均一の太さに切って麺にする。「二十三本」とは、生地の一寸(約三センチ)を二三本に切るという意味で、この場合、そば一本の切り幅は約一・三ミリになる。生地一寸を何本に切るかによって、そば一本当たりの切り幅を定めたわけである。職人仕事として発展した江戸そばならではの基準といえる。江戸時代のいつ頃から定まったものなのかは不明だが、現在もこの太さがひとつの標準になっている。

ちなみに、やはり江戸時代からの言葉として「そばは角」という諺がある。そばの切り口(小口)は角、すなわち真四角でなければならないという戒めという。

ところが、「切りべら」とは、延ばした生地の厚みよりも包丁で切られた幅のほうが薄いことを意味する。つまり、そばの切り口は長方形になるわけで、麺棒で薄く延ばすよりも細めに切ったほうが楽という、手前勝手な基準だったともいえる。




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