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お宝拝見

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 ●所蔵/水車生そば(山形県天童市)
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初め鶴々 後は亀々

お店の前で水車がまわっている。水しぶきをはねて、ゆっくりしたリズムを崩さない。温泉と将棋の町、天童。JRの駅から10分も歩くと温泉旅館街だが、その中に『水車生そば』のお店がある。
店主は矢萩長兵衛さん。戦国の武将のような名前だが、店の創業が文久元年(1860年)、140年を経て、五代目である。表でまわっている水車は飾りだが、店で使っているそばは、昔ながらの水車のシステムで製粉したものである。動力が水からモーターに変わっているだけで、自宅の小屋では石臼が同じリズムを刻みながら、粉にしていく。そこから店に持ってきて、矢萩さんが打つ。つなぎなしの100%そば粉、挽きぐるみである。矢萩さんは「食する時に口ざわりが堅いので初めてのお客様に異様に思えることと存じますが、これが特徴でありそれゆえにそば本来の風味は抜群でござい ます」とあいさつ文に書いている。

水車、石臼、100%のキーワードを重ね、江戸時代にこの地方の人々が食べていたのと同じものを提供しようというのである。あいさつ文には「味も良く生命も永く水車そば初め鶴々後は亀々」と書いてあるが、「どうしてもなじめない方は、現代風のそば一趣準備しておりますので」と配慮を示す。
元は雑穀の賃挽き、生そばの賃卸をしていたという。それが11〜3月の冬期に限り出張出前そばをはじめた。農家がお得意さんだった。村での伝統は店にも残って、徹底的に田舎風である。名物の「板そば」をいただいたが、確かに堅い。しっかりかんで喉にいれるが、本来のそばの味が伝わってくる。矢萩さんは「野暮ったいけれど、これが本物だと信じています」と語る。
水車の前には石臼が並んでいる。外に出してあるので、それぞれ時間の色がついている。恐らく研究熱心なご主人が使っては捨て、たまったものだろう。最近の天童はフルーツの町でもあるんだとか。ラ・フランスなども有名になってきている。

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