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お宝拝見


蕎麦椀
 ●所蔵/田毎(京都府京都市)



蕎麦椀

 
年ごとに色のでる塗り
 
『本家田毎』は三条通に面しており、前の道を修学旅行生や観光客がぶらぶらと歩いていく。明治元年の創業で、創業者は湯浅金物の番頭さんであった。脱サラのはしりといっていいだろうか。麺類店をはじめたら、大当たり。主人はまもなくなくなったので奥さんが継いだが、おはなさんといって近隣に響いたやり手だった。そこへ養子に入ったのが、現社長の堀部勝也さんのおじいさん。武士の家に生まれた人で、道具類を収集し、茶会を開いて客をもてなすのを好んだ。
堀部さんが出してきてくれたのは、膨大な数の中の一つ。箱書には「蕎麦椀」とあり、年代を経たため、色があずき色に輝きをましている。ふたと椀の間に、薬味などをのせる皿があり、三点で一個になっている。利休好みの椀といわれる。これが二〇人分、二セットあるとのことで、店の二階の座敷で茶会のあとなどに使ったらしい。いまは蔵に保存したままだが、江戸末期のものという。他に茶の道具や焼物も残っており、さすが京都の老舗を感じさせてくれる。
『田毎』の名は、信州の「田毎の月」からとっているが、この店でも田毎そばを出している。月をイメージするのは卵の黄身だが、月見そばになるので、海苔を田んぼに見立て、その上に帆立の貝柱を二つおいている。堀部さんは、京都府から「現代の名工」に選ばれている。



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