そばの散歩道お宝拝見メニューへトップページへ
お宝拝見


根来塗の食器
 ●所蔵/長浦(東京都)



根来塗の食器

 
現在食器具の原点、根来塗
 
『長浦』のお椀は、根来塗だ。高野山の僧が紀州に移って根来寺を営み、鎌倉時代に盛んに作られていた漆器である。この根来塗の特徴は、はじめは鮮やかな朱色をしているが、使い込むうちに上塗りの朱漆がはげ、下地の黒漆がところどころ見えてくる。黒が斑紋のように見えてくる味わい深い漆器だ。
当時のお椀はあまり残っていない。『長浦』のお椀は、二代目(現当主)の伊藤汎さんが十年ほど前に、根来塗りを再現しようと、漆塗りの大家、夏目有彦さんに作ってもらったものに発している。夏目氏の作品は伊藤さん宅に保管されており、赤坂店ではこれをもとに作った写しを使っている。
伊藤さんは、めんの歴史に興味を持ち江戸時代からさかのぼって研究をしていた。まず江戸以前の日記を集め、食物、めん類に関する記述を追った。調べるうちに平安時代と鎌倉時代では、食文化に大きな断層があることに気づいた。今日の食生活の基本は鎌倉時代の食生活に端を発すると考えた。そこから当時道具類に使われていた根来塗の再現に結びついた。今使われている道具に近いスタイルである。
伊藤さんは、「和食器のおもしろさ」にも魅せられている。和食器は用途によって変化する。赤坂店でも、メニューによって飯椀にそばを入れたり、薬味があるときには椀蓋に入れたり、と幅広い使い方をしている。
この重厚で雅味なお椀で食べる『長浦』のそばは、禅に通じるものがある。



お宝拝見メニューへ お宝拝見メニューへ トップページへ トップページへ

お問い合わせはこちら お問い合わせはこちら
copyright(c)1998-2007(社)日本麺類業団体連合会/全国麺類生活衛生同業組合連合会