第39回

大正・昭和・平成…84年変らぬ店を守りつづける蕎麦屋4代の頑固一徹

にっぽん蕎麦紀行 写真・文/旅行作家 富永政美

活気あふれる観光の町

小田原駅は日本有数の観光地…箱根温泉郷の玄関口。
東海道新幹線とJR在来線のほか、小田急、箱根登山鉄道、伊豆箱根鉄道大雄山線の3私鉄が乗り入れている。
かつての小田原駅は、良く言えばクラシック、悪く言えば暗くて狭苦しい駅だったが、 ’02年に新駅舎が竣工して、面目を一新した。
各線の乗り場を機能的につなぐ近代的なコンコースには、巨大な小田原提灯がブラ下がって、 「お猿のカゴ屋だ、ホイサッサ」の童謡を思い出させてくれる。
いま、多くの中都市にとって、”中心街の空洞化”が悩みの種というが、小田原市にその心配はないようだ。
駅前には、蒲鉾や干物、数多い銘菓など、小田原名物の店が軒を連ねて、陽気に観光客を呼び込んでいる。
人口20万の小田原市は活気にあふれる観光の町。そして古い歴史の舞台となった町である。

小田原駅…(東口)

小田原駅…(東口)
小田原提灯ブラ下げて…コンコース

小田原提灯ブラ下げて…コンコース


「関八州をお主に…」と男の約束

天正18年(1590)2月、豊臣秀吉は徳川家康を総参謀に、諸大名の軍勢22万を動員して、北条氏の本拠、小田原城を陸と海から包囲した。
東海から九州まで、日本の3分の2を制覇した秀吉にとって、関東に立ちはだかる北条氏は最後の難敵だった。 秀吉は西南に約3キロメートル離れた石垣山の頂上に本陣を構え、徳川家康と2人、小田原城に向かって立ち小便をしながら、 「あの城を落としたら、関八州はお主に進ぜようぞ」と約束した。
その”行動”をしながら、男の約束をすることを「関東の連れ小便」というのは、これに始まったという。


-1-


蕎麦紀行メニューへ 次ページへ

お問い合わせはこちら お問い合わせはこちら
copyright(c)1998-2007(社)日本麺類業団体連合会/全国麺類生活衛生同業組合連合会