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第36回 
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老舗そば屋の隣は外国映画専門館 シネマが結んだ美男美女のロマン

にっぽん蕎麦紀行 写真・文/旅行作家 富永政美 space

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ぴったり寄り添う2つの城下町
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群馬県の県都は前橋市(人口28万)。その南西には県下第2の高崎市(24万)が、ぴったりと並んでいる。
江戸時代には、それぞれが、前橋藩17万石と、高崎藩8万石の城下町だった。
前橋は利根川の氾濫でお城が流され、長く藩主不在の状態が続いたが、高崎は安泰で、宿場町として栄えた。
江戸から信濃へ通じる中山道(なかせんどう)から、越後へ入る三国街道がここで分かれる。高崎は物資が交流する商業の町でもあった。
明治の始め、群馬県庁をどちらに置くかで揉めた。結局、県庁は前橋と決まり、その代わり、高崎には陸軍歩兵第15連隊が置かれた。軍国の時代、連隊の存在は高崎の財政を大いに潤した。
鉄道は旧街道に沿って建設され、高崎が信越・上越、両幹線の分岐駅となった。現在も上越・長野新幹線は高崎で分岐している。
高崎には2つのシンボルがある。観音様とダルマさんだ。
高崎山の上に立つ白衣(びゃくえ)大観音は、新幹線の車窓からもよく見えるが、昭和11年(1936)に建立された高さ41メートルのコンクリート像である。
ダルマ大師は300年の歴史をもつ少林山達磨寺(しょうりんざんだるまじ)のご本尊で、正月7日のダルマ市(いち)には、前年のダルマを手に、関東一円からの参詣客が詰めかけ、高崎駅では赤いダルマの容器に入ったダルマ弁当が人気を呼ぶ。

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高崎駅新幹線口の上毛三山のシンボル像
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高崎駅新幹線口の上毛三山の
シンボル像

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高崎山に聳える白衣大観音
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高崎山に聳える白衣大観音

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繁華街で見つけた古風な蕎麦屋
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高崎の目抜き通りは、駅から西へ延びるシンフォニー・ロード。その名は、ここを根拠地に活動する「群馬交響楽団」に因んだものだ。
シンフォニー・ロードの真正面が城址公園。お城はいま、城門と櫓(やぐら)を残すだけだが、公園内には豪壮な21階の市役所が聳え、高崎の活気を象徴する。
その昔、「お江戸見たけりゃ高崎田町」と歌われた中山道の田町は、いまは静かなビル街になっている。
現在の繁華街は高崎駅西口の旭町(あさひちょう)から通町(とおりまち)にかけてで、高島屋やVIVREなどの大型店舗の間に商店街が開ける。
狭い道路が入り組む旭町で、昭和初期の面影を見事に残す古風な蕎麦屋を見つけたのは、平成14年の8月。うだるような暑さの日だった。
黒い格子戸の横に小さく『甲子』の屋号。軒には『きのえね』と彫り込んだ古木の看板が載っていた。
雰囲気に魅せられて、重厚な引き戸を開けると、店内は意外と奥が深く、渋い調度の椅子席の向こうに落ち着いた座敷が見えた。「いらっしゃい」と迎えてくれた作務衣(さむえ)の旦那と目が合って、お互いにアレという顔をした。
「どこかで会った顔…」と思いながら、名刺を出すと、「おォ、あの時…」と、笑顔を見せた。相手の名刺には、群馬県麺類組合理事長、島方広治とある。日麺連の全国大会で会ったことがある。
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目抜き通りの「シンフォニーロード」(正面が高崎市役所)
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目抜き通りの「シンフォニー・ロード」
(正面が高崎市役所)

space 目抜き通りの「シンフォニーロード」(正面が高崎市役所)
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高崎駅西口(在来線側)の繁華街
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目抜き通りの「シンフォニーロード」(正面が高崎市役所)
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古風な構えの『甲子』
(02年8月撮影)

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