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にっぽん蕎麦紀行
 


第13回 岩手県盛岡市『東家』「まいった!」とお客が降参するまで蕎麦を投げ込む岩手県名物「わんこそば」が、いま直面する大転機《その現状を老舗蕎麦屋の超大物社長に聞く》




◎和洋のロマンが溶け合う盛岡城下町

北上川と岩手山(盛岡駅前の開運橋から)
北上川と岩手山
(盛岡駅前の開運橋から)



明治・大正ロマンのシンボル…旧盛岡銀行本店
明治・大正ロマンのシンボル
…旧盛岡銀行本店


秀麗な岩手山を仰ぐ盛岡市。その麓を流れてくる北上川は、盛岡駅の近くで雫石川・中津川の2つの支流を合わせ、大河の様相を見せる。

江戸時代、南部氏20万石の城下町だった盛岡は、北上川の舟運によって、北奥羽の物産を太平洋岸へ送り出す商業の町として栄えた。

城下町は中津川沿いに開け、その中心に、城と庶民の町を結ぶ中ノ橋がかかっていた。城は明治の始めに取り壊されたが、文明開化の時代、盛岡はヨーロッパ風の建築を積極的に取り入れ、城下町の情感と明治・大正のロマンが溶け合う美しい町並みを作り上げた。そのシンボルが明治44年建築の旧盛岡銀行本店で、「赤レンガ」の名で親しまれ、いまも岩手銀行中ノ橋支店として営業をつづけている。






◎食べさせるショーを楽しむわんこそば

わんこそば(『おそばはえらい(絵・文 馬場勝彦)』から
わんこそば(『おそばはえらい
(絵・文 馬場勝彦)』から)


盛岡の名物はわんこそば。これだけは、1人で食べたのではサマにならない。お1人サマのお客は、特製の前掛けをかけて座敷に座り、人の集まるのを待つ。目の前には小皿に盛った“具”が並ぶ。マグロのブツ、イクラ、ナメコ、トロロなど。コースの値段は具の数によって違うが、2500円から5000円まで。

人数がそろったところで、お椀を満載したお盆を片手に、ねえさん軍団がさっそうと登場する。居並ぶお客を四方から包囲して、イザ、戦闘開始だ。向こうの椀からこっちの椀に、汁を含んだそばがピンポンの球のように飛んでくる。 呑みこむ。とたんに次のそばが飛んでくる。呑む。飛ぶ。呑む。前から後ろから横から、そばの弾丸の集中砲火。息つくひまもない。

ウッ、サッ、グッ、ヤッ、ゲッ。30、40、50杯…。「まいった!」と降参するまで、攻撃は情け容赦なくつづく。仲間同士、他人同士、ワァワァ、キャアキャアと、そのにぎやかなこと。食べさせるショーを楽しむのが、わんこそばのダイゴ味だ。



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