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にっぽん蕎麦紀行
 
 

第8回 鹿児島県垂水市『十五郎そば』
 
幻の自然薯そばの伝統を守る 鹿児島県最古のそば屋

 



◎鹿児島県は全国2位のそば産地


噴煙をあげる桜島(垂水市から)
噴煙をあげる桜島(垂水市から)

鹿児島は全国第2位のそば生産県である。全国比率では、北海道の34.5%を筆頭に鹿児島県の15.3%、長野・福島両県の各5.7%とつづく。(別表参照)
鹿児島が長野の2.7倍と聞いて、ヘーッと驚く人が多いだろう。なぜ鹿児島の生産量が、そんなに多いのか?
2万2千年前、九州の南端で巨大な火山が爆発し、膨大な量の火山灰が広い範囲に降り積もった。地下が空洞となった火山は大陥没して、現在の鹿児島湾(錦江湾)を作り、その海底から新しい火山が噴出した。それが桜島である。


 

これが自然薯
これが自然薯

 鹿児島県全域は、今もシラスと呼ばれる火山灰層に覆われ、水田が少ない。台地や山間部ではサツマイモ・サトウキビ・タバコとソバが主な作物だった。  北部の霧島・国見山地や、南の大隅半島には1000mを超える山並みがつづき、高地では夏から秋にかけて霧が多い。ソバに適した自然環境なのである。  農村ではソバをソマと呼び、各種のソマ料理が工夫された。中でも最高のごちそうは、自然薯(じねんじょ)をたっぷりと打ち込んだ"ソマ切り"だったという。






◎そば屋を探して…大隅半島


『十五郎そば』(垂水市本町)
『十五郎そば』(垂水市本町)

人口54万の県都・鹿児島市には、そんな自然薯そばの伝統を引き継ぐ『本家新太郎そば』『重吉そば』などの老舗があるが、県下の小さな町に、昔ながらの素朴な自然薯そばを食べさせる店があってもよいはず…と、探してみた。だが、全国2位のそば産地というのに、鹿児島県には意外とそば屋が少ない。もともとそばは家内食で、外食の習慣がなかったからなのだろうか。
数年前、霧島神宮の近くで立派な店を見つけたが、そばはフニャフニャ・ベトベトでガッカリした思い出がある。今回は大隅半島…と、目標を定めた。
桜島から南へ約80Kmも延びる大隅半島は、鹿児島県全体の約4分の1を占める大きな半島だ。中央には大箆柄岳(おおのがらだけ・1236.4m)を主峰とする高隈山地がそびえている。鹿児島湾沿いに最南端の佐多岬まで車を走らせながら、何人かの人に「大隅半島にうまいそば屋がありますか?」と聞いてみた。答えは異口同音。誰もが「そば屋なら垂水(たるみず)市の十五郎そばが一番…」と言う。


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