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湯ごね
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文字通り湯でこねる方法。「湯練り」「湯もみ」「湯とき」ともいう。そばを打つとき熱湯を加えると、そば粉のでんぷんが糊化し、粘りが出てくる。それを利用してつなぐのである。水でこねるよりも、楽に打てるといわれ、そば打ちが女性の仕事であった農山村では、湯ごねの方法が盛んであった。代表的なのは東北や信州に伝わる生粉打ち。

純度の高いさらしな粉に、湯ごねは欠かせない。熱湯でそばがきを作り、そばがきのつなぎの力を利用して練り上げる。木鉢の中でそばがきを作るのが普通。

「湯ごね」の方法は、変わりそばにつながった。変わりそばがはじめて登場するのは江戸時代中期で、文献に出てくるのでは寛延三年(一七五〇年)『料理山海郷』の「卵蕎麦切り(らんきり)」が最初。その後「百合切り」「紅切り」「海老切り」などがみられる。

かわり蕎麦の中でも、色が鮮やかに出るのを色物とよんだ。色がきれいに出るためには、その土台であるそば粉が白いことが必要。さらしな粉がでてきたことによって色物の登場が可能になったわけだが、一方では製粉技術の向上にも貢献した。鮮度が高く、真っ白なさらしな粉はつながる力が弱い。人間と同じ、白のイメージは優雅であっても、力強さには欠ける。卵黄やよもぎの葉などの混ぜものであれば、つなぐ力があるが、他の混ぜものではうまくつながらない。そこで「湯ごね」が結びつく。

「湯ごね」の技術を高めることによって、さまざまな色物が出てきた。江戸時代中期から、技を高めようとする職人の心意気と、食を楽しむ通人の気持が一体となり、変わりそばの数々を生み出した。今も多彩なメニューに残っているが、代表的なのは三色そば、五色そばであろう。「湯ごね」の技術が作り出した変わりそば(色物)といえる。

●参考文献「そば・うどん百味百選」「蕎麦の事典」
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