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きん(通し言葉)
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「きん」とは、麺類店独特の「通し言葉」である。「台はきんで願います」と奥(調理場)に通せば、常連客や得意客などへ、そばやうどんの量を多めに盛ることをいった。この「きん」の語源は、尺貫法の重さの単位である斤量(一斤は一六〇匁=約六〇〇グラム)から由来するという説があり、目方を増やしてサービスをすることからこの言葉が使われたといわれている。ちなみに、この「きん」の反対を意味する「通し言葉」は、「さくら」であるが、これは台の量を少な目に盛ることをいう。例えば、せいろなどの場合、少な目に盛ることを「きれいにする」というが、これは酒のあとで、軽く腹ごしらえなどをいうお客のとき、そばをきれいに食べてもらうという意味で、「さくらで願います」と通してそばの量を加減した。この場合「きれいで」ともいい、桜の花は「きれい」だからという江戸っ子のウイットだろう。

台に関しては「台替り」という言葉もある。「台」とは本来、物を乗せるものという意味だが、天ぷらそばなど種ものの場合、「台」はそばで、天ぷらはその上にある「上置(うわおき)」ということになる。お客の注文が天ぷらそばではなく、天ぷらうどんだったときは「天ぷら台替り、うどんで」と通せば、そば台がうどんに変更になる。同様に、「きつね台替り」と通せばうどん台がそばに変更という意味である。

お客の注文を手短に調理場に伝える言葉には、江戸時代以来のいろいろな符丁がつかわれてきたが、現在では、あまり使われていない場合が多いようである。

●参考文献『そば・うどん百味百題』『新撰蕎麦辞典』
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